PJCS2023 決勝大会3位 キバカラス

レンタルチームid:VY0459(決勝大会ver.)

※一番最後に本戦で使用したレンタルチームも載せてあります。(技が1つだけ異なります)

 

 

 

構築作成の経緯

予選に向けて...

 

レギュレーションCや予選の開催が発表され様々な系統の構築を触るようにしました。(イッカコノヨ、イルカウインバレル、セグレアロー、毒合体寿司、リキコノコータス、ドヒドチオン、ロンゲディンルー、その他多数..)

また、レギュレーションBに引き続きハバタクカミは採用しない理由がないくらいに最強ポケモンだと思ったので、ハバタクカミを採用した構築を触って理解を深める努力をしました。(S活性+HB、S活性+CS祟り目身代わり、C活性HBC、これらは事前に頭に入れておかないと初見でぼこぼこにされる)

 

プレイスタイルに関して...

 

基本的に自分のプレイスタイルは壁やデバフ技で盤面を作っていく、コントロール系統を好んで使っていました。しかし、このルールでしっくりくる構築が上手く組めず、自分が戦いやすい盤面作りができずにずるずると負けてしまっていました(追加効果も急所もかなり被弾する)。その結果、予選1回目、2回目はボーダーに届きませんでした。

PJCSの予選はレート形式のBo1で勝敗が決着するので、勝ちやすいのはビートダウン(追い風)かギミックだと思っています。

そこで、3回目の予選はヤミカラス軸の追い風ビートダウンで挑むことにしました。

追い風ビートは以下の点が強みだと思っています。

1)行動回数が相手より多くなるケースが多い

2)ほとんどの試合がすぐ終わる

 

また、レート形式の対戦では強い基本選出があると戦いやすいという点で、まず4体で強い並びを考えるところから手探りで作成していきました。

 

構築の軸を考える

 

まず、追い風を打つサポート枠として候補になったのはヤミカラスファイアローカイリュー

この中で使うのはヤミカラスに即決。絶対に追い風展開を作れる+合体寿司を選出しづらくなるという点で。

横に並べるポケモンとして、最強ポケモンハバタクカミが登場。採用しない理由がわからなかったので...(あかとし「日本晴れで鋼テラスハバカミでルガンバンギやノオーツツミにもイージーウィンできるし、古代活性とのシナジーもいい」)←なるほど!と思ってこの並びを即採用。

ヤミカラス+ハバタクカミだとあまりにもディンルーに弱すぎる、残りは物理ポケモンで攻めていきたい。ということで、より合体寿司に強くなるパオジアン(黒い霧を警戒させる)を採用。(オプーナ「裏から選出するパオジアン+炎テラスイダイナキバがかなり高圧力で強い」)←2匹とも高火力で追い風とも相性がいいので採用してみることに。

2人の意見を合わせて

が完成しました。基本選出は出し負けしづらいものである必要がありますが、ハバタクカミはよく警戒され初手に鋼タイプ(ハッサムやミミズズ、ドドゲザン)やディンルーを呼んでしまっていました。そこで、イダイナキバで相手を雑に削っていきハバタクカミは裏からスイープしていく役割へ。(キバカラスは比較的に出し負けしづらい)

ここで、自分の使う追い風ビートの結論としてこの軸が出来上がりました。

予選はレート形式のBo1なので、初見に特化した個体で組みました。

イダイナキバを前に投げるため、初手性能が上がるクリアチャーム(流行りのイルカウインバレルやギャラドスに強くなる)を持たせました。

ヤミカラスも初見最強技で構成するために"さきおくり"が候補に挙がりましたが、追い風(構築のメイン技)、日本晴れ(キバとハバタクを強化、対イルカマン)、挑発(詰め盤面で択にさせない、明らかに不自然な先発ハバカミのトリルを止める)の3つは外せず、残りの技で素早さ対決に勝てる+相手のタスキを潰せる”"凍える風"を採用しました。

裏の2匹は火力が必要なので、メガネハバカミ珠パオジアン

なんとなくパオジアン=きあいのタスキを持ってるみたいなイメージがありますが、パオジアンがダメージを受ける前に倒し切ってしまう(倒し切ってしまいたい)という構築なので持ち物は命の珠で確定してました。(追い風ビートを組む前にも珠パオジアンを触っていて、自分の中でこのルールのパオジアンは珠が最強と思っていたってのもある)

 

この4体(型も同じ)を採用した構築で、オプーナさんが2回予選抜け、あかとしさんがランクマ最終7位を達成しました。


予選での使用構築

 

軸に沿った構築で挑んだ3回目の予選はこれでした。

基本選出で苦手な相手が、ハッサム、トリパ、ヘイラッシャ+キラフロルrディンルー。

ハッサム(バレットパンチ)とトリパに勝つためにイエッサン(@メンタルハーブ、この指とまれトリックルーム、封印、癒しの願い)、欠伸ラッシャ(mumemo寿司系統)に勝つためにアラブルタケ(@ラムの実、タネ爆弾、炎テラバ、キノコの胞子、身代わり)を採用。

(対ロンゲディンルーへの隠し玉として、パオジアンの格闘技は瓦割りで採用しましたが本当に弱かったです。。。)

アラブルタケは結局mumemo寿司構築から先発にカイリューが出てきた瞬間に崩れてしまう、イエッサンはパワーがなさすぎる、ということから何があっても基本選出で挑むように心掛けた結果、29-10(1761)で何とか予選抜けを決めました。

 

PJCS本戦&決勝大会に向けて

 

予選で得た知識として、キラフラッシャやディンルーラッシャも基本選出で戦えるということ。つまり残り2枠は改良の余地あり。

ということでハッサムに強いポケモンとトリパに強いポケモンを採用することに。

予選3回目から本戦まで期間が短く、結構割り切りで構築作成を決めるようにしました。

ハッサムに強いポケモン...?イーユイだ!という感じでイーユイに決定。

ウインディも考えましたが、火力が足りないことやそもそもウインディが弱いので却下しました。

持ち物は、当時メガネを持たせたテツノツツミが流行していたのでスカーフを採用。火力アイテムを持たなくても十分なパワーを持っているので。

ラスト1枠を悩んでいて、

自分の構築力では1匹で完全にトリパを対策することは不可能で、現行のトリパに入ってるエースとしてディンルー、テツノカイナ(それ以外はほとんどいない、そもそもトリパが少ない、コータスはS振り追い風がメジャー)にフォーカスしました。また、トリックルームを起動してくる並びとしてちらほら姿を現し始めたのが、ドータクン+ディンルーorモロバレル。これらへの対抗としては低耐久高火力ポケモンで攻めていくのではなく、高耐久ポケモンでターン稼ぎをすることと思ったのでしぶしぶキョジオーンを採用。。。

トリパに対して前から選出して常に嫌がらせするために、本戦では選出したらじわれマシーンになってもらう予定でした(じわれ連打する試合は1試合しかなかったですが)。

もちろん、上振れも期待しての採用です()

本戦は9-3(1581)で突破。

 

本戦で対戦してて、相手構築のほとんどが鉄壁キョジオーンならもっと簡単に勝てそうということが多く、決勝大会にはじわれ→鉄壁で挑みました。(対面でじわれを打ちたくなかったのもある)

 

構成

ヤミカラス

臆病@きあいのタスキ(ゴースト)/悪戯心

136(4)-*-62-137(252)-62-157(252)

凍える風/追い風/日本晴れ/挑発

 

〈調整〉

キラフロルやビビヨンの上から凍える風を打てるように最速

→耐久に努力値を回せないので凍える風のダメージを伸ばせるようにC振り+タスキ

イルカマンに強くなる+古代活性を活かすために日本晴れ採用

イダイナキバやパオジアンを強くするために"嫌な音"も候補になったが、ハバタクカミとのシナジーがなく命中不安であることも考慮して却下。

挑発は、相手の守る、身代わり、トリックルームを防ぐことに加えて、ポケモンHOMEと本戦使用構築に入っていたモロバレルを見るとほとんどがメンタルハーブ以外だったので、バレル対策としても採用しました。

 

イダイナキバ

意地っ張り@クリアチャーム(炎)/古代活性

195(36)-201(252)-152(4)-*-93(156)-115(60)

地震/岩雪崩/テラバースト/守る

 

〈調整〉

攻撃は特化

追い風下で、準速スカーフイーユイ抜き

残りHD

 

元々、守るの枠がインファイトで、ゴツメのダメージを最小限にするHP197(6n-1)で採用していましたが、接触技がなくなったので気持ちD振りに変更して採用しました。

フェアリー、草、氷の弱点技を半減で受けられる炎テラスタルとの相性がいい。

自分で晴れ状態にするから相手の炎技も受けられる。

晴れ+古代活性+炎テラバーストでテツノツツミやモロバレルをワンパンできる点でも相性がいい。

やけど状態にならない+クリアチャームで常に想定通りの火力を出すことが可能。

 

技構成に関して...

ラスタルと相性のいいテラバーストは確定

SV環境初期からずっと(レギュレーションA~C)地震という技が強い。構築のプランとして相手を倒し切るのではなく裏でスイープしていくので雑に削っていける地震を採用。

浮いているポケモンに対して打てる岩雪崩or雷のキバでの選択で、後者が流石に弱すぎて岩雪崩を採用。

最後の1枠は元々インファイトでしたが、全く打たない(相手がケアしてくるから透かされるぐらいなら地震打ったほうがマシ)ということで、追い風のターン管理がしやすくなるように守るを採用。

 

パオジアン

意地っ張り@命の珠(炎)/災いの剣

氷柱落とし/ふいうち/聖なる剣/守る

155-189(252)-101(4)-*-80-187(252)

 

〈調整〉

火力特化の意地AS(珠を持つとふいうちでルガルガンワンパン)

 

合体寿司を対策する黒い霧ではなく、スタンダードな3ウエポン構成。

陽気珠で届かないHBハバタクカミを倒すように意地っ張り(素早さは追い風や凍える風で操作する)での採用。

氷柱落としとアイススピナーの選択は、追加効果が強い氷柱落とし一択だった。強者が揃う全国レベルの大会で弱気なアイスピを採用している場合ではないと思ったからです。

(予選やランクマなら安定のアイススピナー採用)

テラスタイプは、追い風が切れた後相手のスカーフイーユイに勝てる可能性がある炎テラスタル。長い間この構築を使っててパオジアンがテラスタルしたのは2,3回...

 

構築の軸を考えている途中で、タスキ持たないならゴツメパオジアンもあり?みたいになってて、その直後にシングルでゴツメパオジアンが結果を残しましたが、ダブルでは微妙すぎてナシになりました。

 

 

 

 

ハバタクカミ

控え目@拘りメガネ(鋼)/古代活性

ムーンフォース/マジカルシャイン/シャドーボール/10万ボルト

141(84)-*-77(12)-198(196)-157(12)-181(204)

 

〈調整〉

特攻を伸ばす意識

最速イッカネズミ、最速ルガルガン抜き

陽気パオジアン(A実数値172)のふいうち 確定耐え

控え目ハバタクカミ(C実数値205)のシャドーボール 確定耐え

 

ルガンバンギに対して日本晴れ+テラスタル+マジカルシャインで、岩雪崩×2を対処するために鋼テラスタル

古代活性を活かしたフルパワーエースの役割を担うためにC活性の拘りメガネ(火力のないハバカミとタスキのハバカミは自分が扱えなかったのもあって)。

技は、マジカルシャインが確定。地震で雑削りした相手ポケモンをまとめて持っていくために必須技。

シャドーボールも無難に強いから確定。

残りはなんでもよかった(基本的にマジカルシャインしか打たない)が、水テラディンルーやテラスタルが残っていないヘイラッシャを倒すために10万ボルトを採用。

ラスト1枠は...

パワージェム→打たない、マジカルフレイム→打たない、サイコショック→打たない、鋼テラバースト→打たない

となり、ムーンフォースになりました。

 

イーユイ

控え目@拘りスカーフ(草)/災いの玉

149(148)-*-111(84)-187(116)-141(4)-140(156)

熱風/悪の波動/オーバーヒート/テラバースト

 

〈調整〉

ノーマルテラスタル+拘り鉢巻意地っ張りカイリューの神速 確定耐え

スカーフを持った準速87族(イダイナキバ)やブーエナが発動していない(リセットが入った)テツノツツミを抜くために、素早さ実数値140

 

急遽採用したポケモンの1匹だが、汎用性も併せ持ってほしいため耐久振りスカーフ型に。(耐久がないと相手にカイリューがいるだけで選出する気がなくなってしまうから)

Sブーストじゃないノオーツツミ(拘りメガネや溶けない氷持ち)にまあまあマッチングしていたので、突如現れるスカーフイーユイは刺さると思い決定しました。

 

ほとんどテラスタルすることはないですが、水テラディンルーや水テラコノヨザルがどうしようもなくなった時の緊急手段として草テラバーストを採用しました。

残り3つ技は確定

熱風(火炎放射との選択でしたが、イーユイは熱風があまりにも強すぎるため)

悪の波動(スカーフという点も相まって、追加効果+通りの良さが反則レベルに強い)

オーバーヒート(スイープ範囲を広げられる)

 

キョジオーン

腕白@食べ残し(ゴースト)/清めの塩

207(252)-121(4)-179(100)-*-128(140)-57(12)

塩漬け/鉄壁/自己再生/守る

 

〈調整〉

控え目ハバタクカミ(実数値205)の拘りメガネ+フェアリーテラスムーンフォース 確定耐え

臆病テツノツツミ(実数値176)のハイドロポンプ 確定耐え

意地っ張りパオジアン(実数値189)の聖なる剣 条件付きで2耐え

聖剣→残飯⇒守る→残飯⇒聖剣←ここまで確定耐え

素早さ無振り(or4振り)の耐久ヘイラッシャより先に塩漬けを打てるように素早さは12振り

 

対トリパとして採用したポケモンです。

テツノカイナの剣の舞→ドレインパンチドータクンの鉄壁プレスを嫌ってゴーストテラスタルで採用。

構築にいるだけで相手はテラスタイプが分からないキョジオーンを突破するだけのリソースを残しておかないといけないという点でCTS(非公開制)でかなり強力なポケモンだった。使用感としては第八世代におけるナットレイのような...

(環境にほとんどいない都合上、相手はあらゆる技や型をケアしないといけない(鉄壁プレス、ワイドガード、ヘビーボンバー)といった点で。)

 


選出&戦術

 

相手構築のポケモンが1匹異なるだけで選出が変わってきたりするので、基本選出のみの紹介となります。

 

先発

後発

 

基本選出は、先発にヤミカラス+イダイナキバ、後発に火力枠の3匹から選択。

戦術としては、追い風ターン中にイダイナキバとハバタクカミで仕留め切る。仕留め切れなかったポケモンはパオジアンかイーユイで倒す。とても簡単です。

とは言っても、

先発にイーユイ、ハバタクカミ、パオジアンを置いたり、本当にこの構築にキバカラスで選出していいのか?みたいなことが起こります。

やることは簡単だけど、選出はかなり練度が必要かと思います。

 

最後に

~Spesial Thanks~

構築相談に乗ってくれた

オプーナさん(TNオプーナ (@opoonacopoona) / Twitter)

あかとしさん(あかとし! (@MEak104) / Twitter)

A0ハバタクカミを貸してくれたうえシナさん(うえシナ (@uecinna_poke) / Twitter)

ありがとうございましたm(__)m

 

かなりランクマに向いてると思います。レギュレーションCのランクマは今月で終わってしまいますが、是非使ってみて下さい。本戦で使った構築も載せてあるので好みで!

レンタルチームid:MLG703(本戦ver.)